清く香しく 心というのは決して言葉によって、観念によって清められるものではない。
実質的な善行を行ったとき、心は清くなる。

プロフィール

60年代に入ってソウル奉恩寺で耘虚和尚ともに仏教経典の翻訳に携わり、こののち咸錫憲、張俊河などとともに「民主守護国民協議会」を結成して民主化運動に参加した。1973年仏教新聞社主筆職をひきうけたが全てを捨て去り、1976年以降、松広寺後方の山の仏日庵に駐錫し(篭り)ながら、時折文章を書くことによって俗世と疎通した。だが世間にその名が知られると、1992年4月、再び出家する気持ちで誰も居所がわからない江原道山奥の小屋に籠もり、文明の道具さえないところで一人で暮らした。

法文集、随想録、編著など40冊あまりの著書があり、人生の記録と純粋な精神を綴った彼の著書は、
私たちが何のために生きてどこへ向かっているのかを魂の言語で呼び覚ましてくれる。
代表散文集『無所有』はその単語が単純に辞書的な概念を越え、
「無所有精神」という意味で現代人の心に宿った。